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少人数私募債 活用術


これこそが資金調達の決め手だ!


  事業を継続できることが、成功への最大のポイントです。最初のうちは大きな借金をしないでおきたいものですが、どうしても幾らかの開業資金が必要となり資金調達しなければならないケースもあります。

  また、小さな規模でトライ&エラーを繰り返して色々と試してみた結果、ある程度の見通しがつき、もう少し大きな規模へとステップアップする場合も、資金調達をする必要があります。


  資金調達にあたっては、これからご紹介する少人数私募債を是非検討してみて下さい。


1.少人数私募債とは


  社債とは、会社が市場から資金を調達する手段であり、投資家を相手に発行する有価証券です。

 不特定多数の投資家を対象として発行する公募債については、一般投資家(社債権者)を保護する必要があるため、発行会社に対して企業情報の開示や社債募集に関する届出義務、社債管理会社への社債管理委託の義務など、会社法や証券取引法が厳格な手続き・義務を要求しています。こうした公募債では、手続きが煩雑で、コストもかかり、中小企業の資金調達手段とはなり得ません。

 一方、不特定多数の投資家を相手方とせず、少人数の縁故者等を相手方として募集するなど「一定の制限」のもとで発行する社債であれば、社債権者の保護に欠けるおそれがないとみなされ、公募債の募集に必要な手続きの義務がすべて免除されています。この「一定の制限」のもとで発行する社債が少人数私募債と呼ばれているものです。

 「一定の制限」とは、

@ 社債の引受けを勧誘する相手の人数が50人未満であること
A 社債の最低額が総額の50分の1よりも大きいこと
B 譲渡制限付きの社債であること

という3つの条件を満たすことです。

 少人数私募債であれば、届出や報告の義務、社債管理会社の設置義務がありませんので、募集・発行の手続きが非常にシンプルとなり、中小企業の資金調達手段として有効に活用することができます。


2.少数私募債の条件


 法令上、社債発行会社に義務付けられている「銀行など社債管理者への社債管理業務委託」、「有価証券届出書の提出」等が一切免除される少人数私募債の取扱いを受けるには、以下の@ABの条件をすべて満たすことが必要です。

@ 50人未満の縁故者に対して直接、募集する社債であること

 50人以上の多数を相手方として有価証券の取得申込みを勧誘する場合には、証券取引法上、有価証券の「募集」と定義され、50人未満の少数に勧誘することは有価証券の「私募」と定義されています(証券取引法第2条第3項)。

 有価証券届出書や報告書を提出し、投資家の投資判断のための目論見書等を作成する義務は、この有価証券の「募集」の場合にのみ発生します。したがって、50人未満を相手方として社債の取得申込みの勧誘を行えば、これらの義務を免れることができます。

 一方、会社法における社債の「募集」という用語は、相手方の人数の多少に関係なく使われており、社債募集の手続きに関する会社法の規定は「私募」の場合にも適用されます。

 また、50人未満の少数に対して社債を募集するということは、必然的に「直接募集」の方法によることとなります。会社や経営者を全く知らない相手に直接募集をかけても理解を得られませんので、募集の相手方は会社や経営者を良く知る「縁故者」が中心となります。少人数私募債が「縁故債」とも呼ばれる所以です。

●「縁故者」とは

 縁故者とは、おおむね次の範囲にある方々となります。

・ 経営者の親族・友人・知人
・ 会社の役員・従業員及びその親族
・ 会社の顧問(税理士・弁護士・会計士など)
・ 取引先の会社、顧客(地域住民)

●私募とならない場合

 法令上、「6ヶ月以内」に発行した「利率と償還期限が同じ社債」は、同一種類の社債とみなされます。したがって、最初に社債を発行してから6ヶ月以内に再び発行するときは注意が必要です。利率と償還期限が同じ場合は、両方の募集人数の合計が50人以上となってしまうと、証券取引法上「私募」ではなくなってしまい、公募債と同様の義務が発生してしまうからです(証券取引法施行令第1条の6)。

●私募債には2種類ある

 証券取引法に定める「私募債」には二つの種類があります。

 一つは少人数私募債であり、もう一つは適格機関投資家(金融機関など)に総額を引き受けてもらう私募債(金融機関引受債)です。単に私募債という場合は、この金融機関引受債を指すことが多いようです(証券取引法第2条第3項第2号イおよびロ)。

 金融機関引受債は、信用保証協会の保証を受けて発行するものと、金融機関が独自で保証しているものがありますが、いずれにしても、適債基準が定められており、保証料や手数料のコスト負担も伴うため、財務内容や資本の規模が一定以上の中堅企業向きであるといえます。

A 社債一口の最低額が発行総額の50分の1を超えること 

 会社法では、社債を発行する会社は、銀行や信託会社などを社債管理者と定め、社債の管理等を委託しなければならないとしています。

 しかし、社債の総額を社債一口の最低額で割った数が50未満、つまり、社債一口の最低額が社債総額の50分の1を超えていれば、「社債権者の保護に欠けるおそれがない」ものと認められ、社債管理者を設ける義務が免除されます(会社法第702条但し書き、会社法施行規則第169条)。

 この条件を満たすことによって、社債の募集から発行、管理までの全ての手続きを自社のみで行うことができますので、ほとんどコストをかけずに済みます。

 例えば、総額で5,000万円を募集したい場合は、社債一口の最低額は100万円を超える額としなければなりません。100万円ちょうどでは5,000万÷100万=50となり、「50未満」という条件を満たせませんのでご注意ください。

B 譲渡制限付きの社債であること 

 社債の分割と譲渡を無制限に認めてしまうと、社債発行後に保護すべき社債権者が増えてしまい、その保護に欠けるおそれが発生してしまいます。

 証券取引法上、「私募」の取扱いを受けるためには、社債の取得者から多数の者に譲渡されるおそれが少ない社債とすることが必要であり、発行する社債の譲渡について一定の制限(転売制限)を設けなければなりません。

 すなわち、「社債券を記名式とし、取得した社債を一括して譲渡する場合以外の譲渡を禁止すること」、または、「社債券の数を50未満としてその分割を禁止すること」のいずれかの定めを社債券にしておくことが必要となります(証券取引法施行令第1条の7、証券取引法第2条に規定する定義に関する内閣府令第7条)。

 しかし、通常は社債券を発行しませんので、取得した社債を一括して譲渡する場合以外の譲渡を禁止しておけばよいでしょう。

●総額1億円以上の募集には「告知義務」がある

 社債の募集総額が「1億円」以上となる場合には、「告知」の手続きが必要となります。社債総額が1億円以上となる募集を行う場合には、その相手方に対して、有価証券届出書を提出していないこと、社債の譲渡が制限されていることについて書面で告知しなければならないことが証券取引法に定められています(証券取引法第23条の13)。


3.少人数私募債のメリットと効果


 少人数私募債による資金調達には、以下のようなメリットと、期待される効果があります。

@ 担保や保証人が不要

 担保や保証人が不要であり、社債の引受者も会社と経営者の縁故者であるため、会社と経営者の信用だけで資金を調達できます。

A 使途が自由

 社債の発行によって調達した資金は、融資の場合と違って、運転資金、設備資金といった厳格な区分がなく、その全額を自己資本のように自由に利用することができます。また、利率や償還期限なども発行会社が自由に決められます。

B 資金繰りが改善

 社債により調達した資金は、毎月の返済の必要がなく、現金(キャッシュ)の社外流出を一定期間抑えられますので、資金繰りが改善します。例えば、3,000万円(5年償還・年利率3%)を金融機関から借入れた場合、初年度は、元利合計で約680万円もの現金が出ていきますが、同条件で少人数私募債を発行した場合は、支払利息の90万円が1年間に出ていくだけです。

C 本業への集中

 経営者が資金繰りから開放されることによって、本業に集中することができますので、抜本的な経営体質の改善や新規事業の立ち上げなどに取り組むことができます。また、金融機関の理解が得られにくい性質の資金、例えば新規事業を開始するための研究開発資金として、少人数私募債の活用は有効です。

D 会社の信用力向上

 社債を発行し、会社が自力で事業資金を集められたということは、その会社の信用力を対外的にアピールすることになります。金融機関の格付け・評価が向上し、その後の融資が受けやすくなる可能性があります。

E 損金算入可能

 社債の支払利息は、税法上、全額を損金(経費)計上できます。

F 社債引受者にとっての魅力

 社債引受者にとっては、預金利率や国債、大企業の社債よりも、少人数私募債の利率のほうが一般的に高く設定されるため、より魅力のある資産運用が可能となります。

G 源泉分離課税

 社債の利息収入は、総合課税されず、一律20%の源泉分離課税となるため、高額所得者にとっては有利となります。

H 士気の向上

 社債引受者が従業員である場合、経営への参画意識と、業績を上げていこうという士気の向上につながる可能性があります。業績アップの際の特典を付けることで、その効果をさらに高めることも考えられます。


4.少人数私募債活用の留意点など


 このように、メリットだけが目立つ少人数私募債ですが、その募集・発行に際しては、以下の点に留意する必要があります。

@ 資金調達の多様化

 社債の募集は縁故者に限定して行うため、必ずしも必要な数の申込みが得られず、予定した額の資金が調達できない場合があります。少人数私募債のみに頼ったギリギリの資金計画は危険です。

A 明確な事業計画の策定

 担保や保証人無しに資金の提供(社債の引受け)をお願いしますので、明確な事業計画を策定し、償還期日には必ず返せるというキャッシュフローを示せなければ応じてもらえない場合があります。

B 資金の適正管理

 毎月の返済負担が無いとはいえ、一括償還時に向けて償還資金を毎年積み立てておく等の自己管理は当然に必要となります。資金の適正管理に努めることが重要です。

C 事業計画の開示

 社債引受者は取引先など身近な方々ですので、信頼感を維持、増進できなければ、会社経営に支障を来たすことになりかねません。社債発行後は、さらに合理的で効率的な経営に努めていくことが求められます。策定した事業計画の定期的なチェック、ブラッシュアップを行いながら、その進捗状況や社債償還金の準備状況等を積極的に示していくことが大切です。

●償還不能となった場合の借換手続き

 万が一、社債の償還期日に返済できないことが確実となった場合は、社債権者の承諾を得て、再び同額の社債を引き受けてもらいます。これを社債の「借換発行」と言います。実質的には償還期限の延長です。「借換発行」の場合は、既存社債の債権と新たに引き受ける社債の払込債務を相殺することになりますので、改めて現金のやりとりは発生しません。

 こうした万が一の場合に協力してもらえるかどうかは、やはり、継続的に社債権者との信頼関係を維持する努力を行ってきたかどうかにかかっています。

●擬似私募債(信用債)について

 個人事業者は、もちろん社債を発行できませんが、縁故者等からの借り入れを、擬似私募債(信用債)を引受けていただくという形で、少人数私募債と同じ手続きで行うことができます。この場合は、あくまでも民法上の金銭消費貸借契約に基づく債権者と債務者という関係ですが、擬似私募債(信用債)を引受けてもらうという方式にすることによって、事業の目的や事業主のビジョンに対する信用を買ってもらうことができ、単なる債権者ではなく、事業の協力者、パートナーとしての関係に発展する可能性が広がります。


5.円滑な募集のための工夫


 少人数私募債の募集を円滑にするためのコツをまとめました。

@ 事業計画書の作成

 明確な「事業計画書」を作成することは、経営ビジョンや資金調達の目的、償還の確実性をアピールし、募集する相手方の信頼感を醸成します。少人数私募債を募集するうえで、事業計画書作成の義務はありませんが、事業計画書を作成することには、経営意識を変える効果があり、業績アップと経営の向上につながります。また、中小企業新事業活動促進法に基づく経営革新計画の知事承認や、その他の公的助成金を受けられれば、事業計画の妥当性・有望性をさらにアピールすることができます。

A 公的支援の利用

 少人数私募債そのものに対する信頼感が乏しい場合は、少人数私募債の支援(利子助成)事業を実施している自治体(文京区・足立区・群馬県など)・商工会・商工会議所のパンフレットなどを手に入れ、募集時に提示していくことも効果があります。実際に公的支援を利用できれば、さらに信頼が高まります。

B 共同申込み

 少人数私募債は、社債の募集人数と発行数が制限されるため、多額の資金を調達しようとすると、社債一口の額が高くなります。この場合は、共有による取得(共同申込み)が効果的ですので、共同での申込みを希望する方専用の募集要項を作成するなどの工夫も考えられます。

C 特典(プレミアム)の用意

 少人数私募債の引受者に、特典(プレミアム)を用意することで、さらに魅力ある投資とすることができます。自社製品や自社経営施設(ホテルなど)の利用券などをプレミアムとすれば、自社の商品・サービスの価値を認めてもらう好い機会にもなります。

D 募集者の選定

 資金調達の目的に応じて募集する相手を選ぶことも大切です。従業員の福利厚生につながるような事業、たとえば作業場の改修や福利厚生施設の整備などの資金を調達する場合には、従業員を中心に募集すれば理解が得やすいでしょう。同様に、具体的に地域に貢献できる事業の資金を調達するなら、地域住民や顧客を募集の対象者とすることも可能となるでしょう。

E 募集説明会の開催

 少人数私募債の引受者を個別に募集するのではなく、募集説明会を開催して、説得力のあるプレゼンテーションを行うことも信頼感の醸成効果が高いといえます。また、効率的に募集手続きがすすめられます。


6.少人数私募債Q&A


Q1.どんな会社が社債を発行でますか?

A.今の会社法では、資本金や資産規模、事業規模等にかかわらず、すべての会社が社債を発行できます。ただし、取締役会を持つ株式会社は、社債に関する重要事項について、あらかじめ決議することが必要です。

Q2.社債一口の額には複数の種類を設けることができますか?

A.社債一口の額には複数の種類を設けることができます。旧商法では、その場合、最低額の整数倍であることが条件でしたが、会社法にはそのような規定はなくなりました。また、最低額だけを低めに設定し、申込者の事情に合わせて希望にあった口数を購入してもらうこともできます。

 しかし、少人数私募債の場合は、最低額を低く設定してしまうと、募集総額も低くなります(総額を最低額で除した数が50未満であることが条件)ので、社債一口の額は募集総額に応じて設定し、それよりも少ない額で申し込みたい方のために、共同申込み(社債の共有)の方法を案内することが考えられます。

Q3.社債の申込額が募集額に満たなくても社債を発行できますか?

A.一定の日を定めて、その日までに申込みがあった金額で発行する(募集社債の全部を発行しない)ことを定め、申込者に通知していれば可能です(会社法第676条第11号)。これを「社債の打切り発行」といいます。

Q4.社債申込書などをパソコンで作成し電子文書で送付することは可能ですか?

A.社債の申込は、会社の承諾を得て電磁的方法(電子文書)でできるとされています(会社法第677条第3項)。また、会社は、社債原簿を電磁的記録(パソコン)で作成できます。さらに会社は、社債原簿記載事項証明書も電磁的記録で提供できます。この場合は、会社の代表者の電子署名が必要となります。その他、社債原簿に記載された社債権者への通知や催告も電子文書で行うことができます。

Q5.少人数私募債を数回にわたって募集する場合、それぞれの募集ごとに相手方の人数が50人未満であればよいのですか?

A.種類が同じ社債を6ヶ月以内に再び発行した場合は、その金額や数が合算されることになります。種類が同じ社債とは、償還期限と利率が同一の社債をいいます。したがって、利率と償還期限が同じ社債を6ヶ月以内に再び発行した場合には、その合計人数が50人以上となると、少人数私募債ではなくなります。

Q6.募集している社債の額よりも少ない額で申し込みたいのですが

A.社債一口を何人かで共同して申し込む(社債を共有する)方法があります。この場合には、共有者のうちの1名を社債の権利を行使する代表者に定めます(会社が承諾していれば不要です)。

 とくに少人数私募債は、社債一口の額が大きくなりがち(社債総額の50分の1より大きい額であることが条件)なため、共有の方法は有効です。

Q7.社債の利息収入にかかる税金はどのように納めるのですか?

A.社債発行会社が支払利息額の20%を源泉徴収し、利息の支払月の翌月10日までに15%を国税として税務署に、5%を地方税として都道府県税事務所に納税します(所得税法第181条)。したがって、社債権者へは、利息額の80%が実際に支払われることになります。

Q8.利息を支払日前に受取ったり、償還期日前に償還を受けることができますか?

A.発行会社が認めていれば、発行会社に申し出ることによって、日割計算で利息を受け取ることができ、償還期日前に解約して社債を償還してもらうこともできます。

Q9.少人数私募債は他人に譲渡できますか?

A.少人数私募債は、多数の者(50人以上)に社債が譲渡されるおそれがない社債として、転売が制限されます。所有する社債を一括して一人に譲渡するか、発行総数が50未満の社債を分割しないで譲渡する場合のみ可能です。なお、譲渡を受けた者は、譲渡した者と共同して、会社に対し社債原簿の名義の書換えを請求しなければなりません。

Q10.社債発行会社が利息の支払や償還期日の返済を怠ったときは?

A.社債発行会社が利息の支払い、または定期に社債の一部を償還しなければならない場合にその償還を怠ったときは、社債権者集会の決議により、2ヶ月以上の期間を定めて、支払うべき旨を通知することができます。さらに、その期間内に支払われないときは、直ちに社債の全額を償還すべきことを通知できるという規定があります(会社法第739条)。

Q11.償還金と利息の請求に時効はありますか?

A.社債の償還請求権は10年間、利息の請求権は5年間行使しないときは、時効によって消滅します(会社法第701条)。

Q12.少人数私募債の発行までの期間はどのくらいに設定すればよいですか?

A.社債を引き受けてくれる方がいれば、申し込みから発行までの手続き自体は、本当に短期間で行うことができます。通常は募集期間を含めても1ヶ月程度を見込んでおけば充分です。

Q13.取引先の金融機関に少人数私募債を引き受けてもらうことはできますか?

A.無担保、無保証で発行する少人数私募債を金融機関が引き受けることは、まずありません。取引金融機関の担当者などが個人的に引き受けることは可能です。


7.新会社法と少人数私募債


(1) 社債を発行できる会社

 旧商法では、社債を発行するには「取締役会の決議」が要件とされていましたので、必然的に、株式会社以外の会社は、社債を発行することができませんでした。

 しかし、会社法では、取締役会の決議を社債発行の要件とする規定が撤廃されましたので、株式会社のみならず、これまでの有限会社(廃止された旧有限会社法の規定による有限会社は、新しい会社法の株式会社として存続します)、持分会社である合資会社、合名会社、さらに新しい制度である合同会社も社債の発行が可能となりました。また、適債基準(社債を発行できる会社の財務状況等の基準)なども一切ありません。

 ただし、「取締役会を設置する株式会社」は、社債を引き受ける者の募集に関する重要な事項を取締役会で決定することが必要となります(会社法第362条)。その決定の範囲内であれば、いつでも社債の発行を決定することができます。一方、取締役会を設置しない会社は、その都度、社債の内容を決定して募集すればよいことになります。

 取締役会で決議すべき重要事項は以下のとおりとなります(会社法施行規則第99条)。

@ 2回以上募集する場合の募集社債に関する事項の決定の委任
 ※「募集社債の事項の決定は、代表取締役○○○○に委任する」など
A 募集社債の総額の上限(2回以上募集する場合には募集総額の上限の合計額)
B 利率の上限その他利率に関する事項の要綱
C 募集社債の払込金額の総額の最低金額その他の払込金額に関する事項の要綱

 なお、取締役会の決議の内容は、会社法の定めに従って議事録を作成し備え置くことが必要です。

 また、社債は、他の会社と合同して発行することもできます。小さな会社が共同でプロジェクトを企画するような場合、少人数私募債は有効な資金調達手段となるかもしれません。

(2) 社債の発行日

 会社法で規定する社債は、社債発行会社が自ら引受者を募集し、引受けの申込みがあった者に対して発行会社が割り当てるもの(募集社債)とされています。この割当ての額は、会社の判断で申込みのあった額よりも少ない額とすることができます(会社法第678条第1項)。

 そして、割り当てた社債と引き換えに申込者から金銭の払い込みがあると社債の発行(申込者は社債の取得)となります。通常は、発行会社があらかじめ定める払込期日を社債の発行日とし、期日前に払込みがあったものは、社債申込金(無利息の預り金)として取り扱い、払込期日を社債の発行日とします。

(3) 社債権者と社債券

 割り当てられた社債の申込者は「社債権者」となり、予め発行会社が決めた利息を受け取り、定められた期日に社債の償還(弁済)を受ける権利を有します(会社法第680条)。

 この権利を表示した証券が「社債券」ですが、会社法では、社債券は原則不発行という立場をとっており、社債券を発行する場合のみ、その旨を定めて社債の申込者に通知することとしています(会社法第676条)。旧商法では、原則債券発行を前提としていました。

 とくに少人数私募債の場合は、コストをかけないで資金調達できることをメリットとしていますので、印刷コストや印紙税のかかる社債券をあえて発行する必要はないでしょう。また、社債券を発行すれば、紛失した場合の対応など、余計な手間も発生します。

 社債券を発行していなくても、社債は有価証券として証券取引法の適用を受けます(証券取引法第2条第2項)が、募集の相手方を50人未満に限定した少人数私募債は、証券取引法上のさまざまな義務が免除されます。

(4) 社債管理者の設置とその免除条件

 会社法でも旧商法と同様に、社債発行会社は、社債権者保護のため銀行や信託会社などを社債管理者に指定し、社債の償還や利息の支払いなどを委託しなければならないとしています(会社法第702条)。

 ただし、社債の総額をその社債の最低額で割った数が50未満であれば、社債権者の保護に欠けるおそれがないものとして、社債の管理を委託しなくてもよいこととされています(会社法施行規則第169条)。少人数私募債は、この規定を生かして、社債一口の最低額が募集総額の50分の1を超えるように設定します。

(5) 社債の金額

 各社債の額(社債一口の額)は、100万円、200万円などと数種類に定めることもできますが、最低額のみを定め、希望する数を申し込めるようにすることもできます。

 ただし、少人数私募債の場合は、社債一口の最低額が総額の50分の1を超えていなければなりませんので、社債の最低額を調達したい額から設定することになります。

(6) 社債の共有

 社債は2人以上で共有することができます。つまり、一口の社債を2人以上で共同して申し込むことができます。

 この場合は、共同申込者の中から社債権者としての権利を行使する代表者一人を定め、会社に通知する必要があります。ただし、代表者を定めなくても権利を行使することに会社が同意している場合は定める必要はありません(会社法第686条)。

 社債一口の額が大きくなりがちな少人数私募債のデメリットを解消するには、この共有(共同申込み)の方法は非常に有効であると言えます。

(7) 社債原簿の作成と社債原簿記載事項証明書の発行

 社債を発行した会社は、遅滞なく社債原簿(社債台帳)を作成し、社債の総額、各社債の金額、社債権者の氏名や住所、社債取得年月日、各社債と引き換えに払い込まれた金銭の額や払込みの日など、所定の事項を記載しなければなりません(会社法第681条、会社法施行規則第166条)。

 また、社債券の交付を受けていない社債権者は、この社債原簿に記載された事項を記載した書面(社債原簿記載事項証明書)の交付を会社に請求することができます(会社法第682条)。これにより、社債券が交付されていなくても、社債権者は、所有する社債上の権利を第三者にいつでも主張することができます。

(8) 社債原簿管理人の設置

 社債発行会社は、社債原簿を作成し備え置くなど、社債原簿に関する事務を「社債原簿管理人」に委託することができるようになりました(会社法第683条)。これは、社債券を発行しないことを前提とした場合、社債の譲渡に伴う社債原簿への記載・記録の事務が煩雑になるということが予測されるためであり、旧商法にはなかった規定です。

 しかし、少人数私募債においては、社債原簿に記載すべきデータの量も少なく、譲渡による記載事項の変動もほとんどないと思われますので、なるべくコストをかけないという観点からも、社債原簿に関する業務は自社で行うのが妥当でしょう。

(9) 個人貸付金の社債への振替

 社長などが会社に対して個人的に貸付けをしている場合、その貸付債権をそのまま社債に振替えることができます。

 手続上は、社債の払込み金額(債務)と、貸付債権を相殺し、相殺した債権の額と相殺した日を社債原簿に記載することで、社債の取得となります。

 ただし、社長の貸付金を社債に切り替えることは、利息額が明確になり、利息収入が総合課税ではなく分離課税になるというメリットがありますが、新たな資金の調達とはならず、会社にとっては利払いコストの負担を増やす(通常、少人数私募債の利息のほうが高い)ことになりますので、その効果をよく検討した上で行うべきでしょう。

(10) 社債権者集会

 社債権者は、当然に社債権者集会を組織します(会社法第715条)。社債発行会社が必要なときに、または社債権者の請求によって招集され、社債権者の利害に関わる事項について決議します。

 少人数私募債の場合は、発行会社と社債権者(縁故者)は常に顔の見える関係にありますので、社債権者集会を招集し、その決議に付さなければならないような案件は発生しないと思われます。

 万が一、問題が発生しても、話し合いで解決できるよう、少人数私募債発行会社は、常に社債権者との良好な信頼関係の維持、増進に努めておくことが大切です。

●間接金融と直接金融

 金融機関からの融資は「間接金融」といいます。預金者から預かったお金を事業資金として再配分する方法だからです。これに対して、企業が株式や社債の発行により投資家から直接に資金を調達する方法を「直接金融」といいます。

 直接金融を実現できたということは、その企業に信用力があることの裏づけとなりますので、金融機関や取引先からの評価が高まる可能性があります。少人数私募債の発行後、金融機関からの借り入れがスムーズになったという事例は数多くあります。






国民生活金融公庫のすすめ

資金調達は、まず国民生活金融公庫から

  国民生活金融公庫は、政府系金融機関のため、民間金融機関では普通だと相手にしない創業者に対しても、融資をしてくれます。また、民間金融機関と比較すると、低金利&固定金利で、しかも返済期間が長い、という特徴があります。

  特に女性やシニアに対しては、「女性&シニア起業家資金」という制度が用意されています。女性又は55歳以上であれば特別に厳しい要件はないので、融資を受けるにあたっては、この制度をまず検討して下さい。

  さて、融資を受けるためのポイントとしては、次の3つがあげられます。

1.借入金額と同程度の自己資金

  「300万円借りたいのであれば、自己資金を300万円用意しておけ」ということです。自己資金を通じて、あなたの計画性や真剣さを審査するのです。十分な自己資金も用意できていないようでは、計画性や真剣さを疑われても仕方ありません。

2.保証人又は担保

  制度としては、「無担保・無保証人」もありますが、現実問題としては、過度な期待はしないほうがよい、と考えておいたほうが賢明です。融資を受けたいのであれば、保証人か担保を準備しておいた方が確実です。

  保証人は、もしものときに代わって借金を返済してくれる人ですから、経済的な保証が必要です。金持ちにお願いしろ、ということではないですが、公務員や大手企業の社員など、安定した収入がある方が最適です。

3.事業計画

  形式要件である@やAと違って、開業準備や事業計画はその内容が問われます。そのため、融資を受けるにあたっての最大のポイントになる、といってもよいでしょう。他からのアドバイスは受けつつも、最終的には自分自身で考え、自分自身の言葉でその計画性や熱意を伝える必要があります。

  事業計画には、売上と費用共に数字の根拠が必要です。未来のことですから、誰も確実なことは分かりませんが、過去の実績や業界平均値などの数値が参考になるでしょう。これにあなたなりの特殊事情を加味すればよいのです。

  融資を受けるために行動を始めてから実際に融資される迄は、約1ヶ月かかります。計画は余裕を持って進めてください。





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  私どもは、次のような方を顧問先として考えています。この5つの項目にどれも該当しない場合、顧問税理士や顧問社会保険労務士として、私どもはあなたにとっておそらく適当ではありません!他の税理士事務所や社会保険労務士事務所をお探し下さい。 


  1. 税理士や社会保険労務士を経営パートナーとして位置付け
  2. 鎌倉市・藤沢市及びその周辺地域で自宅開業
  3. 年間売上が5000万円以下で、社員は奥様などの親族が中心
  4. 経営者の年齢は30代〜50代
  5. 業種はサービス業、小売業、飲食業など

  少しでも多くの顧問先を獲得するために、どこの税理士事務所や社会保険労務士事務所も、広範囲の地域のありとあらゆる業種や規模の会社を対象として、営業活動を展開しています。

  では、何故、私どもは「鎌倉市・藤沢市及びその周辺地域(茅ヶ崎市・逗子市・横浜市など)で自宅開業」に限定するなど、顧問先を最初からこのように絞り込んでいるのでしょうか?どうしても譲ることの出来ない税理士や社会保険労務士としての私どもの「こだわり」とは・・・


                 税理士や社労士としての私どもの「こだわり」とは


 
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  鎌倉市・藤沢市及びその周辺地域(茅ヶ崎市・逗子市・横浜市など)で活動する税理士&社会保険労務士が発行するメルマガ「湘南鎌倉 商い知恵袋」の発行趣旨は、よくある「お役に立つ最新の情報を、いち早く読者の皆様へ」というものではありません。

  何故なら、このようなお題目でメルマガを創刊すると、必ずちまたに溢れる広告収入目当ての迷惑メルマガに陥ってしまうと確信しているからです。それでは、メルマガ「湘南鎌倉 商い知恵袋」の発行趣旨とは、一体何なのでしょう?

  最新号 04月21日 雇用契約書 ポイントその1 雇用期間


  吾輩は“犬”である。根城は鎌倉市・藤沢市あたりの界隈だ。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でワンワン泣いていた事だけは記憶している。

  吾輩はここで初めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは税理士と社会保険労務士という人間の中で一番可笑しな種族であったそうだ・・・

       
最新号 5月18日 お土産話


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 私どもは「わが事務所をぜひ!」といった売込みは一切致しませんし、説得もしません。もちろん、訪問の後に、売込みのためのしつこい電話やメールもありません。あなたからのお返事を待つのみです。そのワケは、「契約の流れ」をご参照下さい。



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